「忘年会の幹事ずるい」というタクシー配車アプリの屋外広告に対して批判的な意見が相次ぎ、結果的に広告は終了したようだ。
幹事だけポイントが貯まるのはずるいというキャッチコピーでアプリのメリットを伝えようとしたが、配慮が欠けたという判断になった。
以前在籍した会社の九州地区合同忘年会に招かれた。
ボーナスフライデーの最も混み合う日に60人を超える宴会は、会場の確保も難しい。
幹事は、OBの私に挨拶の依頼を2か月前にしている。
つまり、2か月以上前から準備を始めている。
会場に行くと、配慮されたOB席が用意されており、プログラムが置かれていた。
クイズ大会も大変だが、何より大変だっただろうと思うのはビデオレターとスライドショーの上映だ。
これは、事前に古いアルバムから画像データを作成して編集する。
凝った内容に、会場は笑いと感動に包まれた。
幹事は、ぼう大な時間とIT技術を駆使して準備し、当日は出席者に気を遣う。
幹事にポイントが付与されても誰も異論を唱えない。
むしろ、感謝しかない。
これが、私のいた会社の幹事の伝統だ。
仕事としては評価されないが、幹事をやることで得られる能力は仕事で役に立ち、貴重な人脈が得られる。(リュウ)
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