「静かな退職」という働き方が、若い世代に浸透しつつあるようだ。
実際に仕事を辞める訳ではなく、必要最低限の職務はこなすが、定時に帰り、休みもしっかりとり、管理職は希望せず、職場の飲み会は不参加などのことだという。
ストレスが少ない会社生活に見えるが、心配なことがある。
まず、残業や休日出勤が必要になった時には他の誰かがやらざるを得ないが、それで他のメンバーのストレスは生まないのだろうか。
また、管理職を希望しない人は、どんな管理職の下でもストレスが発生しないとは言えない。
単調な仕事や効率の悪い仕事を与える上司、上層部や他部署と調整できずに指示が二転三転する上司でも、「自分だったらこうするのに」と言えないのだが大丈夫だろうか。
能力が高い部下が病んだ時に解決が難しかった経験があるので心配だ。
そして、職場の飲み会は、職場の方の新たな一面を知る機会や良好な人間関係に役に立つ会もあるので、出席しないのはもったいない。
いずれにしても、生産性が上がらなければ、民間では「静かな倒産」、公務では「静かな停滞」につながり本末転倒だ。
しかし、人手不足は想像以上に深刻で、雇用側は新たな働き方として検討する必要がある。(リュウ)
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